母集団のつくり方
2026.11.09 公開
読了 3分
大学の部へ直接連絡する前に、
潰しておく断り文句
大学の部に直接声をかける採用は、手間はかかるが接点は濃い。断られるのは熱意が足りないからではない。相手の予定と判断材料が揃っていないからだ。連絡の前から訪問の後までを、五つの手順に分けて整理する。
手順1. 相手の一年を調べてから連絡する
連絡する時期は、採用計画ではなく部の一年で決まる。リーグ戦の最中や大会の直前に届いた連絡は、読まれないまま流れる。最初にやるのは競技ごとの日程を調べることだ。主要な大会の時期と、四年生が退く月が分かれば、動ける期間は自然に絞られる。窓口も先に確かめる。監督が進路をすべて見ている部もあれば、コーチや学生の主務が実務を担う部もある。
- 主要なリーグ戦と全国大会の時期
- 四年生が競技を退く月
- 進路の相談を実際に受けている人
- 企業の見学や説明を過去に受け入れているか
手順2. 断られる理由を先に書き出す
断りの言葉はその場で生まれない。相手は過去に受けた依頼の経験から判断している。想定される断り文句を四つほど先に書き出し、それぞれに返す材料を用意する。材料は言葉ではなく、紙と日程だ。
No
断られる理由
先に潰す方法
01
学生の時間を取られる
所要時間と実施時期を先に示し、練習時間外で組む
02
一社だけ特別には扱えない
部全体に開く形で頼み、個別の紹介を求めない
03
どんな会社か分からない
仕事内容、勤務地、初年度の給与を一枚に書いて渡す
04
卒業生がいないので任せられない
受け入れの担当者と、一年目に教える順番を具体的に話す
手順3. 最初の連絡は一枚にまとめる
最初の連絡は、長さで熱意を示さない。読んだ人が五分で判断できる量にする。郵送でも電話でも、伝える中身は次の三つに絞る。
01
誰を探しているか
職種、人数、勤務地、対象の卒業年を書く。幅広く、と書かない。
02
何を頼みたいか
掲示だけでよいのか、学生との面談まで頼むのかを分けて書く。
03
相手の負担
所要時間、費用の有無、返事がほしい日を数字で書く。
手順4. 訪問では決めることを一つに絞る
訪問の場で採用の約束を取ろうとすると、話が重くなる。初回に決めるのは次の一歩だけでいい。掲示の可否、見学の受け入れ、次に会う日。どれか一つが決まれば、その訪問は成功だ。帰り際に、決まったことと次の連絡日を口頭で確認する。その日のうちに短い礼状を送り、決まった内容を一行で書き添える。
手順5. 三か月で続けるかを決める
一度の訪問で結果が出る部は少ない。続けるかどうかは、感触ではなく記録で決める。訪問日、話した相手、決まったこと、次の予定を一枚に残す。三か月後に見返し、次の一歩が二度続けて決まらなかった部は、連絡の間隔を空ける。空いた時間は、返事のあった部に寄せる。
よくある間違い
断られた部へ、同じ文面で翌月も連絡する。文面が同じなら答えも同じになる。変えるのは頻度ではなく、渡す情報の中身だ。
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書き換え例。最初の一通を直す
挨拶から始まる文は、用件が最後に来る。読む側は用件から読む。時期、対象、所要時間、相手の負担をこの順で先に置く。
Before
いつも部のご活躍を拝見しております。体育会出身の学生を幅広く採用しておりますので、一度ご挨拶に伺いたく存じます。ご都合のよい日をお知らせください。
After
リーグ戦の終わる十一月以降に、来春卒業予定の方へ法人営業の求人をお伝えしたく連絡しました。所要は三十分、練習時間外で構いません。仕事内容と勤務地、初年度の給与を一枚にまとめて同封します。掲示のみでも結構です。
就活・転職グランドスラム編集部
最終更新 2026.11.09
