引退後のキャリア
2026.10.15 公開
読了 3分
競技を続けながら働く。
三つの型で時間と収入を比べる
競技を続けたいが、生活も立てたい。その二つを同時に考えるとき、選択肢は大きく三つの型に分かれます。実業団、クラブ、趣味の範囲。どれが上という話ではありません。時間の使われ方と収入の出どころが違うだけです。
迷いの正体は「型の違い」が見えていないこと
続けるか辞めるか、の二択で考えると行き詰まります。実際には、競技への時間の割き方には段階があります。まず型の名前と中身を一致させる。そこから自分の生活に当てはめる。この順番で考えると、判断が早くなります。
三つの型を一枚に並べる
下の表は、時間と収入がどこから出るかで整理したものです。会社や団体ごとに差はあるので、自分が検討している先に当てはめ直して読んでください。
No
型
時間と収入の出どころ
01
実業団
所属先の社員として給与を受け取り、競技が業務の一部として扱われる。練習は就業時間内に組まれることが多い。配属や勤務地は会社都合で決まる
02
クラブ
別の会社で働き、夜や休日に活動する。収入は仕事から全て出る。遠征や試合は有給や休日を使う。チームによっては費用の自己負担がある
03
趣味の範囲
仕事が生活の中心。活動は週一回程度で、時間も費用も自分で決める。競技を理由に働き方を変える必要がない
表を自分の数字に置き換える
型の名前が分かっても、判断材料にはなりません。自分の生活に落として初めて比べられます。紙を一枚出して、三つの型それぞれについて次の四つを書き出してください。
- 平日の練習に使う時間と、その時間帯
- 土日のうち、競技で埋まる日数
- 年間で休みを使う遠征・合宿の日数
- 自己負担になる費用の項目(用具・遠征・会費)
書けない欄が出てきます。そこが調べるべき箇所です。所属先の担当者か、そのチームに今いる人に聞けば埋まります。
確認せずに決めると後で揉める点
話を進める前に、言葉で確かめておく項目があります。口約束のままにすると、入ってから食い違います。
01
競技を離れたあとの扱い
引退後も同じ会社で働き続けられるのか。その場合どの部署に移るのか。採用時点で聞いておく
02
仕事の中身
競技をしている期間、どんな業務を任されるのか。業務経験が積めるかどうかで、数年後の転職のしやすさが変わる
03
活動の優先順位
繁忙期に練習を休むことになったとき、どちらを優先する運用になっているか
よくある間違い
「競技を続けられるなら条件は問わない」と決めてしまうこと。続けられる期間には必ず終わりがあります。終わった翌日から何をして食べるかを、入る前に一度は言葉にしておいてください。
面接で聞かれたときの答え方
クラブで続けながら働く場合、採用面接で活動のことを伝える場面があります。隠すと後で困ります。伝え方だけ整えれば問題になりません。
Before
競技を続けたいので、土日は休ませていただきたいです。
After
土曜の午前に練習があります。平日の業務でそこを埋める段取りを組みます。年に数回、遠征で休暇を使います。日程は早めに共有します。
違いは、要望だけを言うか、その影響の処理まで添えるかです。後者なら、相手は受け入れの可否を具体的に判断できます。
書いたものを、一度見てもらえます。
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今日やること
考えを進めるには、情報の穴を埋めるしかありません。順番にやってください。
- 三つの型の表に、自分の時間と費用を書き込む
- 埋まらなかった欄を一覧にする
- その欄を知っている人を一人挙げ、今週中に連絡する
- 競技を離れた三年後に、自分が何の仕事をしていたいかを一行書く
四つ目が一番手が止まります。それでいいのです。今は仮でかまいません。その一行があると、三つの型のどれが自分の時間の使い方に合うかが決まってきます。型を選ぶのではなく、数年後の生活から逆算して選ぶ。順番はそちらです。
就活・転職グランドスラム編集部
最終更新 2026.10.15
