ゲスト: 髙山 大地 さん
パーソルキャリア株式会社
経歴:
東邦高校
中京大学
パーソルキャリア株式会社 新卒入社
プルデンシャル生命保険株式会社 入社
パーソルキャリア株式会社 再入社
高校時代
本日はよろしくお願いします!
まず、東邦高校での3年間を振り返っていかがですか?
一言で言うと、自分にとって「人生の原点」と言える3年間でした。甲子園でプレーするという幼い頃からの夢を叶えるために、全国でも名の知れた強豪校を進学先に選び、毎日厳しい練習に食らいつくことに必死でしたが、その分たくさんの学びを得ることができました。結果的に、甲子園に出場するという夢は叶わなかったものの、高校野球で得た経験は人生の大きな糧となっています。
髙山さんの代はNPBで活躍されている関根選手をはじめ、元ヤクルトスワローズ 松井さん、元中日ドラゴンズ石田さんといった同級生にプロ野球選手や社会人野球まで進んだ方が多くいる最強世代と当時呼ばれていました。その中でベンチ入りをして試合に出るために意識していたことはありますか?
「自身にとって適所適材となるポジションはどこか?」ということを、当時最も意識していました。野球部同期が50 人、3学年で120人の選手がいる中で、正直野球の技術は下から数えた方が早かったです。その環境の中で希望となったのが、監督の右腕・チームの参謀役としてベンチ入りしていた、2学年上の先輩の存在でした。学校の成績が常にトップクラスで、絶対に練習で手を抜かない。そんな真面目で、責任感の強い人柄が買われてベンチ入りしていた先輩の姿を見て、「自分も学業と真面目な姿勢であれば周囲に勝てる」と信じ、先輩の背中を追いました。入学時から学年上位5%の成績と、誰よりもひたむきに練習に取り組む姿勢を貫き続けたことで、2年の秋から1軍に昇格し、最後の1年間は背番号をつけてグラウンドに立つことができました。
チームとしては春の公式戦から始まり練習試合も含め夏の大会までに智辯和歌山、大阪桐蔭などの名門にも全て勝利し40連勝以上の記録もあります。 高校3年夏、最後の愛知県予選はどうでしたか?
夏大直前のチームのコンディションがとても良かったので、本気で全国制覇を目指せると思って臨んだ大会でした。しかし、結果としては愛知県予選のベスト16で最後の試合はコールド負けを喫するという、本当に無念な終わり方でした。引退が決まった瞬間に、自分たちなら全国制覇できると信じていたことは、驕りだったと痛感しました。「強い者が勝つのではなく、勝った者が強いと称される」、自身の経験から得たこの言葉が、今でも私の教訓になっています。
大学時代
高校卒業後は中京大学で硬式野球継続と思いきや、サークルの野球をされていたそうですね。
なぜ大学でも硬式野球ではなくサークルの野球をするという決断をしたのですか?
本当は、大学では野球をキッパリやめるつもりでした。高校3年間で自分のできる努力はし尽くした自負があったので、野球以外のことに目を向けてみようと思ったのですが、いろんな野球サークルから声をかけてもらえて、体験に行った時に「やっぱり野球って楽しいな」という気持ちが再燃して、サークルで続けることにしました。
サークルで野球をする中、中京大学での学部や勉強はどんなことをしていましたか?
大学では経済学を専攻していたのですが、学部に設けられていた「管理職育成プログラム」が一番印象に残っています。一般的な授業とは異なって、大学の教授ではなくコンサルティング会社の社員の方が外部講師を務める講義で、ロジカルシンキングやマーケティングの分析手法、プレゼンテーションスキルなど、ビジネスの場で役立つ知識を学んでいました。
当時思い描いていた未来や社会人になってからのゴールを目指して野球ではない形で頑張ってこられた中で、就活はどのように進めましたか?
就活は、とにかく「インターンシップ」と「OB訪問」に時間を割いていました。これから40年と長い時間はたらくことになるため、「自分が将来どんなキャリアを歩むのか?」、キャリアビジョンを見定めていくステップとして、ファーストキャリアは世の中の仕事を学べる人材業界に絞っていました。最終的に入社を決めたパーソルキャリアをはじめ、リクルート、パソナ、マイナビ、エン・ジャパンなど、人材大手と言われる企業の社員の方との接点をとにかく多く作りました。おそらく人材業界だけでも、20名以上の社会人の方とお会いしたと思います。
社会人
大学卒業後、人材業界大手のパーソルキャリアへ就職されました。複数社から内定をいただ けていたと思いますがパーソルキャリアに入社しようと思った決め手はあったのですか?
一番の決め手は、就職活動を通し「本気で相手と向き合う社員の多さ」を実感したことです。中でも最も印象的だったのが、長期インターンの最終プレゼンの審査員として参加していた、当時の執行役員でした。チームで起案した新規事業のプレゼンに対して、企画の実現可能性や収益性の観点など、事業化に必要な視点のフィードバックをもらったのですが、インターン生に対しても真剣に向き合う役員の姿にとても感銘を受けました。その後も本選考を進む中で、どの面接官も「採用の評価者」としてだけではなく、「人生の先輩」として向き合ってもらえた印象を受けて、この会社で成長したいと思い入社を決めました。
社会人1社目のパーソルキャリアでは、新人時代どのような業務をされてきましたか?
新卒の集合研修を経て配属されたのは、人材紹介サービスの法人営業部でした。具体的にはクライアントの中途採用ニーズをお聞きして、ニーズにマッチした転職希望者の採用支援を目指す仕事です。配属直後の社会人経験わずか数ヶ月の新入社員が、自身よりもはるかに社会人経験を積んでいる採用担当者に対して、採用のプロとして対峙しなければならないため、責任感と重圧がとても大きかったことを今も覚えています。新人時代は中々お客様に対して踏み込んだ提案ができず、業績が振るわない期間が続いたのですが、当時のマネジャーと育成担当に支えてもらいながら、一歩ずつ着実に知識を身につけて行ったことで徐々に自信が芽生え、2年目からは事業部の表彰も獲得するなど、仕事のやりがいも大きくなっていきました。
新卒から2年間勤務されたパーソルキャリアから、24歳の時にプルデンシャル生命保険に転職されています。当時の転職理由はどんなものがありましたか?
きっかけは、就活時代にOB訪問した先輩からのヘッドハンティングでした。自由なワークスイルとフルコミッション(完全歩合)の報酬制度、様々な業界のトップセールスが集う刺激的な環境であることに魅力を感じ、この世界で自分の力を試したいと思って入社を決断しました。ここでも新卒時代と同じく、「自分にとっての成長環境」という観点でキャリアを選択しました。
そして今、元々在籍していたパーソルキャリアに出戻りされていますが、これは何があったのですか?
プルデンシャル生命保険に転職し、2年間個人保険の営業に従事したのですが、自ら顧客基盤を築いていく難しさを感じて、20代後半に差し掛かったタイミングで改めて自身のキャリアを見つめ直しました。プルデンシャル生命保険を退職し、転職活動を進める中で、IT業界や教育業界の選考を受けましたが、1社目で感じていた人材業のやりがいに勝るものがないのでは?と感じました。次第に、「人材業界でもう一度勝負をしたい」という気持ちがどんどん大きくなっていき、そんなタイミングで新卒時代にお世話になったパーソルキャリアのエリア統括長ら、「もう一度はたらかないか」と声をかけてもらい、ここで恩返しをしようと決意して再入社を決めました。
パーソルキャリアに戻った後からの業務はどのようなことをされていますか?
再び人材紹介サービスの法人営業部への配属となり、企業の中途採用支援に従事しています。業界問わ
ず、創業間もないスタートアップから、東証プライム上場の大手企業まで幅広く担当しており、日本の経済発展を担ってきた製造業の技術を学んだり、今注目されているクラウドサービスの知見を身につけたりと、本当に学びの尽きない仕事だなと感じています。また今では、メンバーの育成やマネジメントにも携わらせてもらい、自身のキャリアをタテ・ヨコ・ナナメに広げられているという実感を得ながら、日々仕事に向き合っています。
今までやってきた野球の経験が社会人になって活きていると感じることはありますか?
野球人生を通して培った「成長志向」は、仕事への向き合い方にも、キャリア選択にも活きていると感じています。激しい競争環境の中で「もっと上手くなりたい」、「もっと上を目指したい」というマインドが自然と身についたからこそ、社会人になった今でも「成長」を追い続けられていると思います。
最後に野球人としての後輩たち、就活を控える大学生や、転職を考えている方たちに向け て、アドバイスをお願いします!
【就活生へのメッセージ】
学生時代に真剣に自分と向き合って努力した経験は、社会人になってからも「人生の糧」として、必ず自身を奮い立たせる力になります。スポーツに関わらず今向き合っていることがあれば、それを納得いくまでやり抜くことが必ず将来の自分の支えになるので、この言葉を信じて頑張ってもらえたら嬉しいです。そしてはたらく未来に希望を持って、これからの時間を大切に過ごしてください。社会人になると責任が伴うことが増える一方で、学生時代以上に社会に影響を与えられる場面を数多く経験できます。自分が選んだ仕事に「大義」を感じられるようになった時、それを天職として心の底から楽しめるようになるので、そんな幸せな未来を想像して理想のキャリアを描いてもらえたらと思います。
【転職を考えている方へのメッセージ】
私はプルデンシャル生命保険へ転職することを決めた時に、「厳しい業界だからやめた方がいい」、「転職しても成功するわけない」など、いろんな言葉を家族や友人からもらいました。確かに結果的に2年で保険業界を退いたため、その期間だけを見れば失敗だったと捉える方もいるかも知れません。でも、プルデンシャル生命保険で経験した2年間は、自分に足りていないものに気づき、新卒からパーソルキャリアではたらき続けていたら身につけられなかったスキルや知識をたくさん習得することができた貴重な時間となりました。転職を決断するときに、「自分の望む道」を選ばなければ、必ず後で後悔する時が来ます。成功か、失敗かはその過程だけでは決して決まらず、生きている限りその経験を成功にできる機会があるということを、1つの経験談としてお伝えできればと思います。
お忙しい中本日はありがとうございました!