野球人としての先輩たちの今 – 時本亮さん

高校時代

本日はよろしくお願いします!
福井県出身とのことですが、なぜ岐阜の大垣日大に進学することになったのですか?

中学生の時は若狭高浜ボーイズに所属しており元々大垣日大の野球部に憧れを抱いていたことと、大垣日大の前監督である阪口先生にお声をかけていただけたのが進学理由になります。その憧れを抱くきっかけとなったのが 2007 年の選抜です。この時、大垣日大は希望枠で甲子園に出場し決勝まで進出していました。決勝戦の相手は同じ東海地区の常葉菊川高校で有名な選手もいました。投手では戸狩投手、セカンドで町田選手が出場していて、大垣日大の試合を初めて私が見た試合でもありました。
試合こそは惜しくも一点差で常葉菊川が勝ちましたが、大垣日大の選手や阪口先生含め野球を心から楽しんでやっているなと感じ、自分も大垣日大で野球がしたいと思いました。また、阪口先生は元々東邦高校で監督をされており高校野球界で有名な名将でもありますので、お声をかけていただけた時には嬉しかったですし、断る理由もありませんでした。

高校では1 年秋に明治神宮大会で優勝、2 年春の選抜でベスト 4、2 年秋の明治神宮大会ベスト 4 から 3 年春の選抜にも出場されており輝かしい実績ですが、名将である阪口前監督のもとでの高校野球は振り返ってみていかがですか?

阪口先生はとても厳しい方ですが、優しさもある監督でした。その中でも人間力を非常に大事にされている方でした。選手の力もそうですが、監督の力は非常に大事だと今でも思います。練習中も試合中も阪口先生を信じて取り組みそれから結果がついてきました。私は練習においてバントと守備のこの 2 つに注力して取り組んでいました。1 日ノックや、1 日バントだけを練習する日もありました。

大学・社会人時代

高校卒業後は、東都リーグの専修大学に進学され大学 4 年生の時には、全日本選手権でベスト 8 まで進出されています。大垣日大での野球と専修大学での野球はどんなところが違いましたか?

高校時代は自分で練習メニューなど考える暇もなく毎日の練習に明け暮れていましたが、大学では全体練習は少なく、ほとんどの時間は自主練だったので自分で考えて練習をするのが普通となっていました。自主練で自分の弱い部分に時間を費やせたので、その点は良かったと思います。
やるもやらないも自分次第でしたがとにかく自主練で自分を追い込んでやっていました。

大学の後は、一般就職ではなく、社会人野球の名門 東芝でプレーされていましたがどんなきっかけがあり東芝に進むことになったのですか?

最初から一般就職をして仕事をしようとは、全く考えていなかったです。どんな形でもいいから野球で飯を食っていきたいと考えていました。特にこの企業に行きたいとかは無かったのですが大学 3 年の時の東芝とオープン戦で評価していただきお誘いを受けたので入社する事に決めました。

東芝での 3 年間の実績もすごくて、都市対抗 3 回、日本選手権にも 3 回出場されています。社会人野球まで進むことができる選手は野球人の中でも一握りですが、社会人野球で生き残るためにどんなことを日々意識していましたか?

当たり前ですが高校野球、大学野球とは正直比べ物にならないくらいレベルが高いです。
社会人野球の選手達は自分もそうでしたが、企業の代表または地区の代表でもあるので負けるわけにいかないという根性や気持ちの強さがとてもすごかったです。私自身も、いかに自分に厳しくできるかというのを常に意識して野球に向き合っていました。
もちろん技術もすごかったですし、その中で野球をやれたことはとても幸せでした。

社会人野球引退後

東芝で野球を引退してから、現職の東洋計測器株式会社に転職されていますが、東芝に残って仕事を継続ではなく転職をしたのは、どんな理由があったのですか?

もちろん東芝に残って仕事を今後も続けていく選択肢もあったのですが、自分自身野球で東芝に入ったという事もあり、野球を引退したら別の企業で他の事をチャレンジしたいという気持ちが強かったからです。今、勤めている企業は東芝在籍時にご縁があり、入社することになりました。その方のおかげで今の自分があると思いますので本当に感謝しています。

東洋計測器株式会社ではどんな仕事をされていますか?

現在は計測器を販売する仕事をしています。電気工事をされている方や研究、開発など生産、製造ラインまで多様な計測データの要求に最適な計測器を提案しています。営業経験が無かった私ですが野球で習った礼儀やマナー、言葉遣いでカバーができている部分がありました。
ここで初めて野球での経験が社会でも活かされているんだなと実感しました。

今までやってきた野球での経験が、社会人になって活きていると感じることはありますか?

上の回答でも書いてしまいましたが、一番は礼儀の部分だと思います。挨拶や気遣い。こういった部分で評価していただいていると思います。時間を守る事もそうだと思います。社会に出ても恥ずかしい思いをしないように口酸っぱく監督、コーチには言われてきました。
今となっては野球にはそういった部分でも成長させてもらったので感謝しています。

最後に野球人としての後輩たち、就活を控える大学生や、転職を考えている方たちに向けて、
アドバイスをお願いします!

アドバイスとしては面接の際に、自分自身でも会社の雰囲気や面接官をしっかりと自分の目で見極めてください。また今まで野球を皆さんは本気で頑張ってきたと思いますので自信を持って就活をしてください。必ず今までの野球での経験が評価されます!皆さんのこれからを期待しています。

お忙しい中本日はありがとうございました!