Special Interview
スペシャルインタビュー

あの夏の甲子園を沸かせた県立岐阜商業エースの今

インタビューの様子

ゲスト: 山田 智弘 さん

東海旅客鉄道株式会社

経歴: 県立岐阜商業高校
専修大学
東海旅客鉄道株式会社

高校時代

本日はよろしくお願いします!
山田さんといえば、2009年 夏の甲子園で県立岐阜商業の「エース」でありながらホームランを2本放つなど二刀流の大活躍をされ、甲子園ベスト4、まさに原動力となったイメージです。当時を振り返ってみていかがでしょうか。

小学校から野球を始めて野球が上手くなりたい、プロ野球選手になりたいという明確な目標があったため毎日人一倍努力をしていましたが、投手として中学まで目立った成績を残せずにいました。県岐商は岐阜県の中で歴史ある高校野球の名門校で私もそこで甲子園を目指すこと決意し中学の時に県岐商への進学を決意しました。結果的に高校3年の時に甲子園ベスト4、日本代表への選出、国体での優勝を経験することができました。その時はここまで諦めずに努力してきて良かった、そして諦めなければ目標を達成できると実感したタイミングでもありました。また、県岐商は校風としても礼儀・マナーに対しての教えがしっかりとある学校で、社会人になってから必要となる礼儀やマナーを学生の時から学べたことはとても良かったです。その中でも当時の野球部はもちろん練習も厳しかったですし理不尽なこともありました。それも社会に出てからの方が人生大変ということもあり人としての成長のためのもので、今となってはどんなことが起きても平常心でいることができますし、気持ち負けするようなことはなく、人として成長させてもらえたなと改めて再認識しています。

甲子園の後には、U-18 高校日本代表にも選出されています。高校日本代表での練習や試合から何か得たものはありますか?

元々将来はプロに行きたいと思っていましたが、
日本代表に選ばれるメンバーのレベルは本当に高くて、その代表メンバーと一緒に野球をする中で大学に行ってさらに成長できるように頑張ろう、そして目標がより明確になりました。やはり本気で追いかけることができる目標があるか、ないかで取り組み方も自然と変わって来ると思いますし成長するスピードも変わって来るので、このタイミングで目標がさらに明確になったことはとても良かったです。

大学時代・社会人野球時代

高校は公立なので基本的に岐阜県内の選手がメインだったと思いますが
専修大学での野球は振り返ってみていかがですか

当時の私が大学野球についての情報をあまり持っていなかったこともあり、正直なところ大学に行く前は高校野球が人生で一番厳しい環境と思っていたのですが、大学野球も練習が厳しくて入学当初は驚きもありました。大学でも人としての教育があり厳しさの中にも学ぶことが多くありました。当時はその厳しさにつらい思いもしましたが、逆に大学生になって怠けてしまう環境ではなくて良かったと今では思えます。また、大学では1年生の時からリーグ戦で多くの試合に登板させていただきました。大学在学中に肘を痛めてしまい離脱を余儀なくされてしまった時期もありましたが、それを乗り越えて4年生の時にはまた試合で投げられるように復活できてよかったです。

大学卒業後は、社会人野球の名門 JR東海に進まれています。
プロも意識していたと思いますが、JR東海での野球はどんなことを心掛けていましたか?

元々は社会人野球に行ってプロになることを目指していましたが、
いざ社会人に進んだ後は大学時代に経験した肘の故障の違和感がとてもあり、それをカバーしながらしか投げることができなくなってしまいました。また、肘を意識していなくても体が自然と肘をカバーするようになってしまったのかバランスも崩れてしまい肘ではない部分も痛みが出てくるようになったこともあります。それもあり出力がしっかりと出るフォームでの投球ができず、プロは難しい、そしてJR東海野球部にも貢献できないと判断しました。それであれば野球は引退し社業で会社に貢献したいと考え社会人野球を1年で引退することになりました。社会人野球まで経験をさせていただけた会社や小学校、中学、高校、大学と応援してくださった多くの方々、指導者の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。

社会人野球引退後

社会人野球を引退された後の仕事やこれまでの野球が仕事になって活きていると感じることはどんなことがありますか?

JR東海での仕事はサービス業でもありますので、JR東海をご利用いただくお客様には 常に“ありがとうございます“ という気持ちで業務に取り組めています。これも先ほど述べたこれまでの野球でサポート・応援してくださる方々へ感謝することが当たり前になったことで自然とこういった気持ちで取り組めていると思います。また、私も学生時代までは同じだったのですが多くの方々は日本の電車は基本的にいつも時間通りに駅に来て、時間通りに発車していくことが普通で当たり前という感覚でいらっしゃると思います。これも実はJRの現場では、時間に対してものすごく意識をしていて、私も毎日秒単位で腕時計の時間合わせをしています。時間という観点について、私が時間をしっかりと意識できている背景を考えてみると高校の時に3分着替えというものがあり、授業が終わって学生服からユニフォームに着替える時、そして練習が終わってユニフォームから学生服に着替える時に3分以内で着替えるというものがあり、一人でも時間通りにできないと何度でもやり直しになっていました。これがあり時間に対しての意識が身に付いたかなと思っています。
あと、会社に入ると上司や先輩社員に学生時代に野球をしていたという方々がたくさんいて、同じ社内でも初めてお会いする方もいらっしゃいますが、そんな時でも野球の話ですぐに打ち解けることができることが多く、仕事がスムーズに進むこともあります。野球というスポーツを通じて色々な方に可愛がってもらいやすくなるということも感じていて、この点も野球に感謝しているポイントです。

最後に野球人としての後輩たち、就活を控える大学生や、転職を考えている後輩たちに向けて、アドバイスをお願いします。

大学生になると高校生の時と比較して遊べる時間や使えるお金が少し増えたりして
遊びに走ってしまう方もいると思います。それもある意味で大学生の醍醐味なのかもしれないですが、私は大人になって文武両道が大事だったと気づきました。なので、学生の時は野球はもちろん、人よりも良い成績を勉強で残すこと、あと野球を引退した後の将来も見据えて、何か仕事のスキルアップに繋がることへのチャレンジをおすすめします。

本日はありがとうございました!

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