野球人としての先輩たちの今 – 古市 治希さん

インタビューの様子

ゲスト: 古市 治希 さん

株式会社シンコーワ

経歴: 東邦高校
駒澤大学
トヨタ L&F 中部株式会社
株式会社シンコーワ

高校時代

本日はよろしくお願いします!
2008年夏の甲子園でセカンドのレギュラーとして活躍され甲子園ベスト16という成績をお収めになられました。まずは当時を振り返ってみて、いかがでしょうか?

本音を言うと中学の時、はじめは愛工大名電に行きたいと思っていました。
何故かと言うと中学の時は三重県の四日市トップエースというボーイズリーグのチームで野球をやっていて、憧れの先輩たちが名電に進学をしていたこともあります。あと、その時代は甲子園に名電がよく出場していたからという理由もあります。しかし名電に入学することは叶わず、以降は名電を必ず倒して甲子園に行くという目標に切り替え、そして選んだのが東邦でした。
東邦での3年間は練習も当然厳しかったですし、今の時代ではあまり考えられない上下関係などもあって体力的にも精神的にもかなりしんどかった思い出があります。でも、結果的には高校3年の夏の大会で名電にコールド勝ちをして、そのままの勢いで愛知県大会を優勝し甲子園に行けたので一つの目標を達成できて、とても満足感があり東邦に行って良かったなと思っています。

甲子園二回戦の清峰高校との試合では、後に広島東洋カープに入団した今村猛投手からレフトスタンドへホームランを打ちました。あの時の心境などはいかがだったでしょうか?

ホームランを狙っていた訳ではないですが、ピッチャーが好投手の今村さんだったのでとにかく甘いボールが来たらしっかり振る事だけを考えていました。カウントが打者有利という事もあったので振りに行った結果がホームランという結果になりました。ボールがバットに当たって今までにない打球が飛んでいき、一塁を回ったところまでは記憶にあるのですがその後の記憶はあまり覚えていなくて、ホームランなのに全力疾走で走っていました。今考えてみれば対戦した今村さんは後に翌年春の選抜で優勝してNPBでも活躍されていたので、あのホームランは本当に嬉しいです。

大学時代

東邦高校を卒業後は駒澤大学に進学されました。駒澤大学へ進学するきっかけや高校と大学での環境や野球について、どのような違いがありましたか?

甲子園出場後に、次は関東で大学野球をやりたいと思っており、駒澤大学に進学した理由は高校の森田監督に勧められたのがキッカケとなりました。駒澤大学は森田監督の母校でもあるので、駒澤を勧められた時に迷うことは無かったのでそのまま進学することを決めました。高校と大学野球の違いに関して入学をして思ったのは、キャッチボールやベースランニングなど野球の基本レベルがとても高かったことです。周りの選手のそもそものレベルが高いというのもありましたが、一つ一つのプレーの質がとても高かったです。同級生に横浜DeNAベイスターズにドラフト1位で指名された白崎 浩之さんや同じく横浜DeNAベイスターズに4位指名された戸柱 恭孝さんがいたのですが当時から野球への意識やレベルもとても高かったです。

駒澤大学での四年間を振りかってみていかがだったでしょうか?

駒澤での4年間は野球も大変で厳しかったですが、それ以上に寮生活が印象的でした。
先輩への気遣いなど寮生活でのルールもかなり大変でした。下級生の時は何しに大学へ入ったのかなと思うこともあったりしましたが今となってはこの経験がとても活きていて社会人になってから苦労することはほとんど無かったです。社会人になって当たり前な事を高校と大学で体験できたことはとても良かったと思っています。

社会人

駒澤大学を卒業後はトヨタL&F中部に就職をされました。入社をした理由とどのような仕事内容だったか教えて下さい。

野球は大学で区切りを付けようと考えていたので、一般企業に就職したいと考えていました。そんな中たまたま先輩に誘われて入社する事になったのがトヨタL&F中部でした。仕事内容としてはフォークリフトの営業販売になります。9割は法人営業がメインで新卒から約5年間トヨタL&F中部でお世話になりました。

そしてトヨタL&F中部を退職後は現在お勤めになっている株式会社シンコーワへ入社をされました。転職をした理由と仕事内容を教えて下さい。

まず、今勤めている会社は私の父親が経営をしている会社で主に道路にある交通信号機をはじめとする道路交通インフラの、新設、移設、保守点検、事故時の復旧工事などを行っている会社です。入社をした理由は自分が会社を後継したいと思うようになり、当時トヨタL&F中部で仕事をしていた時の上司に後押しをされたこともあり決断しました。現在は経営者として全く新しい分野にもチャレンジができているので今の仕事内容にとても満足をしているのと、業界のリーディングカンパニーとなり日本の道路交通インフラを守り、支え、創造していく企業として更に成長、発展していきます。そして私を後押ししてくださったトヨタL&F中部時代の上司には今でも感謝しています。

今までやってきた野球での経験が社会人になって活きていると感じることはありますか?

一番は高校、大学で野球をやってきた中で覚えた礼儀やマナー、人間力が活きていると思っています。社会人1年目で企業に入社してすぐにその感覚に気付き、野球をやってきて良かったと本気で思うことができました。他には野球を通じて多くの方々と知り合うことができたことです。この野球を通じて知り合った方との関係から仕事の取引先となることもありますし、野球を通じて初めてお会いする方が今でもいらっしゃるので野球をやっていて本当に良かったと思っています。

最後に野球人としての後輩たち、就活を控える大学生や、転職を考えている方たちに向けて、アドバイスをお願いします!

今、皆さんが頑張っている野球での経験は必ず社会人になっても活きてきますし、必ず周りから評価されます。社会人になっても目標持つことと明確になりたい自分を想像して、自らどうしたらなりたい自分になれるかを考えるようにして、目標に向かって頑張ってください。そして今まで出会った方々との繋がりを大切にして下さい。皆様の今後のご活躍を心から祈っています。

お忙しい中本日はありがとうございました!

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